「爆速UIデザイン制作方法」
語りたくなったので勝手に書きます。あくまで個人の意見です。
まず簡単に経歴を。
新卒から3年ゲーム制作会社で働いたけどツラすぎて転職。前職は紙デザイン。UIデザインはもうすぐ丸5年になります。
ゲームなんて金輪際作りたくない!って思ってたのにUnityのカジュアルゲーム作ってます。
今回の「爆速UIデザイン制作方法」について、まずは結論から。
「爆速UIデザイン制作」の効果的な方法は、「これじゃなかった」というデザインを限られた時間内でたくさん作り「決裁者の判断スピードを上げる」というものです。
大切なのは、「自分の制作時間」だけを短かくするのではなく、「決裁者の判断スピードや迷いも短くする」ことが重要です。
これがUIデザイン制作爆速化のポイントです。
そこに思い至った理由は、「これじゃなかった」というUIデザインが沢山あればあるほど「決済者の決断スピードが上がる」と、開発の過程で感じることが多かったからです。
何かしらの決断は誰しも経験があると思います。「これだ!」と決断できるためには大量の「これじゃない」が必要です。「これじゃない」を見てきた数が多いと、決断時の確信も強くなります。
「成功」するまでは「全てが仮説」です。誰も正解なんて分かりません。ですが仕事は締め切りがあるのでいつかは成功を目指した決断を下さないといけません。「これじゃない」は、決済者がより早い決断を可能にするために用意する、デザイナーからの提案です。
正直なところ、個人の作業はかなり効率化できます。世の中にはツールも方法論も豊富です。ですが自分だけの効率しか考えない人のスピードはすぐに限界を迎えます。決裁者が迷ったり決断できないでいると、それだけ時間が経過していくからです。
そこで決裁者の判断時間を短くする取り組みが重要になるのですが、肝心な方法は誰も教えてくれません。
自分の中に「これだ!」という取り組みの方法はあるのですが、今回は割愛させていただきます。
取り組み内容の詳細が人によっては気にいらないかもしれないので。これからデザイナーを目指そうとしてる人にとっては特に。社会人の方からすれば「当然」というか「至極まっとう」な話なのですが。
というわけで「爆速UIデザイン制作方法」の話にもどります。
制作現場の話ですが、デザインを決めるのはデザイナーではありません。それはサービスに責任を負う決済者の仕事です。※デザイナーに責任がない、とは言ってません。
ですので、「決済者の決断スピードが上がれば上がるほど、デザイナーの制作スピードは比例して上がります」スピードを出す、という一点において、デザイナーはその手助けをすることが仕事です。
デザインについて決定権のある人は、弊社だと大抵プロデューサーと呼ばれる人たちです。
プロデューサーは役割と責任上、なるべくたくさんのデザインパターンが見たいと思っています。少しでも高いコンバージョンが出せるデザインが欲しいからです。
「これじゃなかった」というデザインが少なかった場合、「やっぱこれもみたい」という思いが発生し、あんなデザインのこんなデザインが見たい。というリクエストが飛んできます。
デザイナーは、爆速でUIデザインを制作するために、この状態の発生を防がなくてはなりません。
もしこのような状態が発生すると、「オンスケが一瞬で飛ぶ」という状態となります。
「オンスケが一瞬で飛ぶ状態」とは、メンバーの中にスケジュール通りに終わらせようと、人の◯倍働くぞ!という何とか◯則みたいな精神論の旗振りが登場し、他メンバーが見かねて晩飯でも食いに行くか、と出て行ったきり誰ひとり帰ってこない。そのような状態です。
そんな状態であっても、少なくともプロデューサーは幸せになれるかもしれません。あの人たちは誰かがチームを去っても、結果さえ出せば新築の家が買えるのですから。話盛ってます。信じないでください。
そんな訳でデザイナーは決済者の決断スピードをあげなければならないのです。
では、「これじゃなかった」というデザインをたくさん用意し、決裁者の判断スピードを上げるにはどうすればいいのでしょうか?
大切なことを4つご紹介します。
1.バリエーションはただのバリエーション。パターンではない。細かい違いなんて後からどうにでもなる。とにかくパターンを出す。
2.デザイナーの好みなんてどうでもいい。パターンを出す。
3.デザインをデザイナーだけで決めない。プロデューサーが決めたと思わせる。
4.さっさとやる(効率よく)
パターンと2回言いました。パターンをバリエーションだと思っている人が多くて驚くので繰り返しました。この4つが出来ればだいたいOKです。少なくとも給料がさがることはありません。
最後にもう一度、
「爆速UIデザイン制作」の効果的な方法は、「決裁者の判断スピードを上げる」ただこれだけです。
「これじゃなかった」というデザインが「期限内」に「たくさん」できれば必ず決裁者の決断スピードは上がります。改善されない場合は自分のやり方を疑いましょう。間違ってもプロデューサーの手腕を疑ってはいけません。
くじけずにがんばりましょう。
言い忘れましたが、残業しろなんて一言も言いません。定時内に「これじゃなかった」と決済者が思えるデザインが沢山できればいいのです。ただそれだけの話です。難しいことなんて1つもありません。
取り組み内容を聞きたかったり、やってもできなかった時は相談にきてください。
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